『タイガーも教わったセベの小技(バンカーショット等編)』
今回も前回に続きまして現在(2018年10月現在)世界ゴルフランキングNo.1のダスティン・ジョンソン選手を教えるブッチ・ハーモン氏も絶賛のセベ・バレステロス選手のショートゲームを一緒に学びましょう。
※ セベ・バレステロス選手は右打ちですので左打ちの方は恐れ入りますが、左右を逆に読み替えてください。
今回はバンカーショットとパッティングをセベから習いましょう。
それでは今回もセベからしっかり学んで私たちのショートゲームを磨きましょう👍
セベ、今回もよろしくお願いします。
◎ バンカーショットの方法
バンカーはさほど悪くない場所です。
なぜか?
その一つの理由はバンカーから脱出するために作られた「サンドウェッジ」というクラブがあるからです。
サンドウェッジは他のクラブよりもロフト角が大きく球を上げやすくなっていて、またソールは厚く、丸みを帯びていて砂に突き刺さらず抜けてくれるように出来ています。
さらにクラブの長さが短く出来ています。
◇ 基本的なバンカーショットの方法
⚠ フェースを開く。
※ クラブの抜けを良くするため。
⚠ 足を砂に埋めしっかりとしたスタンスを取る。
※ 構えた際の脚が動き過ぎないようにするため。
⚠ オープンスタンスに構え、膝、腰、肩のラインもそれに合わせる。
⚠ 左つま先を開く。
※ 体の動きをよくするため。
⚠ 左足体重。
※ 体重移動しないで済むように。鋭角にクラブが上がるように。
⚠ グリップ位置は左もも内側。
※ テークバックでクラブフェースを開きやすくするため。
⚠ テークバックではトップオブスウィングに行った時にクラブヘッドが開いているように注意する。
⚠ インパクトではボールの手前2.5cm~4cm程度のところにクラブが入る。
※ クラブヘッドはその位置に構える。
⚠ インパクト以降、右手が下にあるように注意する(手首は返さない)。
⚠ サンドウェッジに仕事をしてもらうように。速く振りすぎないこと。
※ ロフト角とソールがボールを出してくれる。
⚠ 距離はクラブヘッドの開き加減、スウィングの大きさと速さで調整する。
※ 砂を厚く取ったり、薄く取ることで距離を調節しない。
◇ 35ヤードのバンカーショットの方法
このショットはゴルフ技術の中でも難しい部類に入るショットです。
二つの方法があります。
一つはサンドウェッジを使用する方法。
もう一つは9番アイアン(※)で行うやり方です。
※ 須崎註:ロフト角43度前後のもの。近年のクラブはロフトの立っているものが多いのでピッチングウェッジの選択となる場合もあります。
(1)サンドウェッジを用いた方法
基本バンカーショットとほぼ同じですが、以下の点を変更します。
⚠ クラブフェースはほぼスクエア(ほんの少しオープン)に。
⚠ いつもよりもボールの近く(2.5㎝)にクラブが入るように。
⚠ スウィングはフルスウィングを使用。
(2)9番アイアンを用いた方法 <1>
フェアウェイからのピッチ&ランと同じ基本技術を使います。
こちらの方がやさしく感じられるかもしれません。
⚠ 体重移動をしないように注意します。
(3)9番アイアンを用いた方法 <2>
9番アイアンで基本バンカーショットを行いますが、以下の点に注意します。
⚠ 体をいつもより左に向けましょう。
※ 9番アイアンでは右へのスピンが入るため。
⚠ グリーンが上り傾斜のときや向かい風のときに使いましょう。
※ サンドウェッジではバックスピンがかかりすぎてしまうため。
この3種類の方法の内、あなたに合うものを使うと良いでしょう。
◇ 左足下がりのバンカーショットの方法
基本バンカーショットから次の点を変更します。
⚠ ボールの位置を少し右寄りにする。
⚠ 体重をより左足にかける。
⚠ 上体が右に傾かないように。
⚠ コックを使い、クラブヘッドを開いてテークバック。
⚠ インパクト後、体は下り傾斜を追うようにする。
※ ダフルかトップするので右に残らないように注意。
⚠ 球は落ちた後、止まらないので手前目に落とす。
◇ 左足上がりのバンカーショットの方法
基本バンカーショットから次の点を変更します。
⚠ 体重は右足にかける。
⚠ クラブフェースはオープン。
⚠ インパクト後、右に残ることに注意する。
※ 右に残らないと砂を取りすぎる。
⚠ フォロースルーは抑える。
⚠ 飛距離が出ず、また落ちてからすぐ止まるのでピンまで打つように大きめに振る。
◇ つま先下がりのバンカーショットの方法
基本バンカーショットから次の点を変更します。
⚠ 心地いい足場を取る。
⚠ スタンス幅を広く取る。
⚠ グリップは長めに握る。
⚠ 右に飛びがちなのでいつもよりさらに左へ向く。
◇ つま先上がりのバンカーショットの方法
基本バンカーショットから次の点を変更します。
⚠ 短く握る。
⚠ スタンスは狭めに。
◇ パターでのバンカーショットの方法
次のような時にパターを使うと良いでしょう。そして、次のことに注意しましょう。
○ バンカーのアゴが低いとき。
○ アゴに草が多く生えていないとき。
○ ピンが手前のとき。
※ サンドウェッジでも止められないようなとき。
⚠ 見た目よりも少し多めに転がすようにします。
◇ チップショットを用いたバンカーショットの方法
打ち方はフェアウェイからと同じで主にピッチングウェッジもしくは9番アイアンを使用します。
次の状況のときに効果的です。
○ ピンが遠いとき。
◇ 目玉のバンカーショットの方法
ボールが砂にもぐっているときは次の点に注意します。
⚠ クラブフェースはスクエア。
⚠ テークバックでは可能な限りコックをする。
⚠ ダウンスウィングでは起き上がらないように注意する。出来るだけ「下に」いるように。
※ 体を起き上がらせることで球も上がると思っているアマチュアが多いが、それは間違いで逆。
⚠ ボールの後ろ5㎝にクラブヘッドが入るようにし、かつ、ボールの下に十分深く入るように注意する。
⚠ 落ちてから非常に転がることを頭に入れておく。
◎ パッティングの方法
⚠ 私は逆オーバーラッピンググリップを採用していますが、心地の良いものを使う。
⚠ ボール位置は左足かかと延長線上。
⚠ スタンスはほんの少しオープン。
⚠ グリップ位置をほんの少し目標寄りに出す。
⚠ テークバックで体が動かないようにほんの少し体重を左に乗せる。
⚠ 私はクラブヘッドのトウをやや浮かせていますが、これはただその方が私にとって心地が良いためです。
⚠ 目線がラインとずれないように注意する。
⚠ ストロークはテークバックとフォロースルーが1:1になるように。
⚠ 2m前後の短距離のパッティングでは「まっすぐ引いてまっすぐ出す」。
⚠ 5m前後の中距離のパットでは「ややインサイドに引いて、フォロースルーもインサイドに入る」。
⚠ 10m以上の長距離のパットでは少し手首を使います。
⚠ 長距離のパットではラインも大事ですが、「距離」の方がより大事です。
パットが上手になるには練習しないといけません。
◇ パッティングの練習方法
1m前後の距離からはじめます。ボールはたくさん用意しておきます。
以下のことに注意します。
⚠ 手首が動かないように。
⚠ テークバックとフォロースルーの長さにそれぞれ気をつける。
数球転がして正しいフィーリングを得たら、5m前後、8m前後、10m前後と距離を伸ばしていきます。
覚えておいてください。
「パッティングが上手になるためには練習は欠かせません」
◇ グリーンの読み方
⚠ ボールの後方にしゃがむ。
⚠ スピードを予測する。
⚠ 曲りを予測する。
⚠ ラインの横から見て曲りに影響しそうなものがあるかを見る。
⚠ カップの反対側からラインを見る。
⚠ 先ほど横からラインを見た反対側にまわって曲りに影響しそうなものがあるかを見る。
⚠ スピードに集中して積極的に考えてストロークする。
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さて、タイガーも当時のコーチのブッチ・ハーモンから教わったセベの技をご紹介してまいりましたが、シリーズを通していかがでしたでしょうか?
セベは私が学生の頃の英雄の一人で、彼の小技の技術は私の小技の土台の大きなウェイトを占めています。
その昔、彼の技を練習場でよく真似したものです。
皆さんも、このシリーズで得た知識を実践に活かされてショートゲームを向上させてみてください。
ゴルフがグン⤴とお上手になりますよ✌
今回もお読みいただきまして有難うございました♫
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