<プロゴルファー向け> メンタルを養う法話(30)
♪ゴルフに関係なさそうな話で知らないうちにメンタルが強くなる新しい時代のメンタル強化法!♪
「『技』だけを磨いてもあなたの実力はフルに発揮されません。こちらの法話をお読みいただいて『心』もバランス良く磨いて実力をフルに発揮しましょう!!」
※ はじめてお読みいただく方はまず『<プロゴルファー向け> メンタルを養う法話(プロローグ)』の記事からお読みいただくのが効果的です。上の記事名をクリックください。
🍀 中村天風(てんぷう)<2>
さて、中村天風氏について一緒に学んで行きましょう。
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天風氏は子どもの頃から度胸があり、その荒っぽさを両親や親戚も持て余しまして青年期に頭山満(とうやまみつる)氏に預けられました。そして、1900年初頭の日露戦争の頃、陸軍のスパイとして活躍しました。
帰国後に結核にかかり、「あれほど気が強かった自分の心はいったいどこへ行ってしまったのだろうか?」というほど心が弱くなってしまい、悩み始めました。
そこで天風氏は「心」や「精神」に関する当時最先端であった欧米の偉人たちの本を何冊も読んで、そのうちのいくつかに感動してアメリカに渡って直接その人たちを訪ねて「自分の心の弱さ」を直してもらおうと思いました。
しかし、その有名な人たちに会っても納得の行く説明や指導はなく、「書いて有ることは立派だが、これでは役に立たない」と天風氏は落胆して、次にヨーロッパの大家(たいか)たちに会いに行きます。ヨーロッパでもアメリカ同様幻滅する結果となりまして、「ああ、もうこれはダメだ。同じ死ぬなら母国で死にたい」と帰国を決意します。
そして帰国のために船に乗るのですが、病状は悪化するばかりで船室から出る気力もなくなっていました。そんな折、仲間に「おい、中村! さすがに何か体に入れないと持たんぞ!」と言われ、天風氏はなぜだかその時は「行ってみるか?」という気になりました。
食事をするホールに体を引きずって出向いてみて、しばらくすると左右から付き人にハエを追い払う大きなうちわを扇(あお)いでもらっている人に気づきました。するとちょうど向こうの人もこちらに手招きをしているではありませんか?
吸い寄せられるようにその人のテーブルに行きますと、その人は「ああ、あなたは胸に病を持っているね」と言いました。天風氏は「どうしてわかるんですか?」と尋ね、驚きましたが、その人に事情を説明しました。
すると、その人は「私の観(み)たところ、あなたはまだ死ぬ運命にはないね」と言い、「どうかね、私について来る気持ちはあるかね?」と続けました。天風氏は自分が「ハイ!」と即答していることに驚きました。
そうして、その人に付いて行くことになるのですが、その人はインドの位の高い人で「カリアッパ師」という方でした。何日も何日もかけてどこに連れて行かれるかわからないまま、最終的に到着したところはヒマラヤの村でした。そこで師は広い屋敷に大勢のお弟子さんを抱えていました。
さて、天風氏としましては到着後、すぐに何かを教えてくれるものだと思っていましたが、到着後、カリアッパ師は自分にまるで関心がないかのようです。ある日、天風氏は我慢が出来なくなって師に尋ねました。
「先生、あなたが『付いて来るか?』と
おっしゃるので、
はるばるこのような遠いところにまいりましたのに、
なぜ何も教えてくださらないのですか?」
・・・と。
すると師は
「ああ、私もあなたを待っているんだ。
あなたの中にはウ~ンと
知識が詰まっているだろ?
頭の中のそれらが空(から)になって
私の話を聞ける状態になるまで、
私の方が待たされているんだよ」
と言い返されてしまいました。
しばらく経って師が「おお、やっと教えを受ける姿勢になってきたようだな。では、そろそろ始めるか」という具合にカリアッパ師からヨーガの伝授が始まりました。
数年の滞在を経て、天風氏はすっかり元気になり、そして日本に帰国しました。天風氏は財界人としても活躍していて何社もの役員をしていましたが、ある時、家族が暮らしていけるだけの資産を除いてすべて整理し、上野公園でしたでしょうか・・・で夫人の握ったおにぎり持参で街頭に立って「心」のことを説き始めました。
ほとんどの人は見向きもしませんでしたが、ある軍人のお偉さんの耳に止まり、「この人は大変なことを説いている」ということで軍関係者、政財界、スポーツ界、芸能界にその教えが徐々に広がって行きました。
天風氏の教えは私の理解では「プラス思考」や「気を強く持つ」といったことを基盤としました「成功哲学」で、東京にある護国寺を中心にご活動されました。「天風会館」が護国寺の門前にありまして、天風氏に関係するいろいろなものを販売しています。庵主も天風氏の教えを学んでいたときには玄関に天風氏の色紙のコピーを飾っていました。
天風氏の哲学はその後、京セラを創業しました稲森和夫氏をはじめとしまして非常に多くの有名人に影響を与えることになります。
Don’t Worry. Be Happy🍀
今回もお読みいただきまして有り難うございました🍀
<2019年9月5日法話>
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