『千代の富士を偲んで』
【テーマ:プチプライベート】
このテーマでは私の過去から現在までのプライベートに絡む事柄を「ほんのちょっと」ご紹介させていただきます。
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本日は昨夕逝去されました千代の富士についてお話させていただくことで偲びたいと思います。
千代の富士は第58代横綱です。
ちょうど私の学生時代から社会人の新人にかけて活躍していました。
相撲取りとしては小柄で、幕の内に入った頃はその小さい体で大きな関取に真っ向勝負を挑むものですから、しばしば肩を外して腕がぶらりとしていました。
その肩の故障を防止するためもあり、千代の富士関は筋トレを開始します。
徐々に筋肉質になっていった体つきは見事で、従来の相撲取りのイメージからはかけ離れた体つきでした。
持ち前の気の強さからの真っ向勝負で、彼は「ウルフ」というニックネームがつきます。
そんな関取でしたが、私の中で千代の富士の印象と言えば、まず心に残っておりますことといえば、
所作が大変綺麗だった✨
ということです。
千代の富士関の次の3つの所作を挙げてみたいと思います。
<その一>
仕切りが制限時間いっぱいになった時に呼び出しから出されるタオルを断る時の礼のしぐさの美しさ
<その二>
四股(しこ)を踏む際の脚の上がり方の美しさ
<その三>
懸賞金を受ける際の手刀(てがたな)の美しさ
お相撲に馴染みの少ない方のために少し解説をしましょうね。
<その二>の四股を踏む際の千代の富士の足の上がり方は他を圧倒するものでした。脚が天に向こうかと言わんばかりに真上まで上がりました。
そして、ただただ「美」✨でしたね。
<その三>懸賞金はみなさんもご存じかと思いますが、懸賞金を受け取る時の儀式も何となくご存じかと思います。あの所作を「手刀」と言います。その手刀もきちんとしていて「美」✨を感じました。
私はそれ以前の力士の所作はよく知りませんが、現代までで私が見ている限り、千代の富士関に並ぶ所作の美しさを持つ力士はいませんね。
相撲も強かったですが、当時学生時代の若い私に対戦とは違う場所で、そのような心を残すわけですから、ご本人もそういったところまで心を配って相撲にお取り組みになっておられたのでしょう。
その上での強さだったのだと私は思っています。
次に印象に残っておりますのは、
水色のまわし
に
右四(よ)つ左からの上手投げ
と
豪快な引き付けからの吊(つ)り
です。
少しまたお相撲に馴染みの少ない方のために解説をさせていただきますと、
「右四(よ)つ」というのは「相手の左腕の下に自分の右腕が入り、自分の左腕の下に相手の右腕が入る姿勢で組むこと」です。
千代の富士関の吊りは本当に強烈で重い関取も高々と吊り上げていました。本人が当時話していましたが、その吊りは鍛えた何と108kg💪✨の握力から繰り出されるものでした。
そういうメチャクチャに強い横綱でしたが、諸行無常で時代は移り変わります。
後に横綱になります新鋭の貴乃花に負けて引退を悟ったと言われています。
こういう印象を残してくださった千代の富士関でした。
千代の富士関、有難うございました。
合掌
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お楽しみいただけましたでしょうか?
お付き合いをいただきまして有難うございました。