<プロゴルファー向け> メンタルを養う法話(8)

ゴルフに関係なさそうな話で知らないうちにメンタル強くなる新しい時代メンタル強化法

 

『技』だけを磨いてもあなたの実力はフルに発揮されません。こちらの法話をお読みいただいて『心』もバランス良く磨いて実力をフルに発揮しましょう!!

 

※ はじめてお読みいただく方はまず『<プロゴルファー向け> メンタルを養う法話(プロローグ)』の記事からお読みいただくのが効果的です。上の記事名をクリックください。

 

 

🍀 「まっすぐ」が欲しけりゃ「まっすぐ」を捨てる!

 

「ゴルフに関係なさそうな・・・」と言っているこちらのコーナーですが、今回は直接ゴルフトークです。でも、大事な「法」のエキスが隠れていますよ

 

ゴルフでは「まっすぐ」を求めるケースがありあますね。プロのみなさんもパッティングで思ったところへ「まっすぐ」にボールを出したくてヒモを張ったり、さまざまな器具を使用して「まっすぐさ」に挑戦されていらっしゃいます。

 

私はゴルフレッスンの現場での観察を通して、また学んでおります「精神世界」のことから、世の中のゴルファーがこの「まっすぐ」ということについて、

 

 

「ものすごく大切なことを見落としていらっしゃる」

 

 

と感じています。それは、

 

 

「『まっすぐ』を得るには『まっすぐ』を捨てなければならない

 

 

ということです。

 

これだけでは「えっ?」👀となると思いますのでご説明します。

 

まず「精神世界」の面から申しますと、他の法話でもしばしば登場すると思いますが、この世のことは「逆さまになっている」ことが多いんです。本当は「逆さまになっている」になっているわけではなく、「私たちが逆立ちしている😂」のですが・・・。挙げ出しますとキリがないので、ここでは二つ例を挙げておきます。

 

一つめは「『追いかける』と『逃げられる』、『逃げる』と『追いかけられる』」ということです。皆さんもご経験がお有りになるのでは😁 二つめは「お風呂の水を『こちら』にかき寄せようとしますと縁をまわって『向こう』へ行ってしまう。『向こう』へ押し出すと縁をまわって『こちら』に来る」ということです。

 

次にゴルフの方面から話したいと思います。もちろん、スウィングについても同じことが言えますが、ここではパッティングを例に挙げてお話したいと思います。

 

パッティングをする際に「まっすぐ」と言えば大きく次の二つの「まっすぐ」があると思います。

 

① ボールが思ったラインに「まっすぐ」転がる「まっすぐ」

 

 

② クラブヘッドが「まっすぐ」動く「まっすぐ」

 

 

この二つです。「まっすぐ」についてはこれは誰もが必要で大切な「まっすぐ」であることに同意されるでしょう。私が「まっすぐ」を得るときに「問題だな〜」と思うのは「まっすぐ」についてです。

 

「まっすぐ」にこだわりをお持ちのゴルファーは多いものです。私がゴルフを40年近くにわたって(2019年現在)レッスンにお見えになる生徒様をはじめ、ゴルフ界を観察してまいりましたところでは特に「パッティングがうまくいかない」ゴルファーにこの傾向が強いと感じております。

 

「どうしてもボールがラインからハズレてしまう」ので「クラブヘッド自体を『まっすぐ』動かしたくなる」お気持ちは理解できるとしましても、「まっすぐ」を得るにあたってはこの「まっすぐ」に取り組み続けるのは道理に反するといえます。道理に反することを「無理」といいますが、たとえ道理に反しましても、人はその道理に反したことをすることが出来ます。たとえば肘は片側にしか曲がりませんが、道理に反して逆側に折ることも出来ますね。・・・骨が折れますが😭

 

ゴルフは物理法則でボールが飛ぶので、「道理」によって飛んでいるということになります。ですから、道理に従ったやりかたで臨みませんと目的を得ることは出来ません。

 

さて、では次にどうして私たちは「まっすぐ」のような道理に反した考え方をするのでしょうか? それは私たちの「頭がそのように考えるから」です。しかし、頭が考えることのすべてが正しいわけではなく、むしろ、ゴルフでは正しい道を邪魔することも多くあるのですが、この「まっすぐ」はその例の一つになります。

 

あまり深くお考えでない方であれば

 

 

「ボールを『まっすぐ』転がしたいのだから、クラブヘッド『まっすぐ』動いたほうがいいよね」

 

 

と言われましたら、なかなか疑問も浮かばずに受け入れてしまうと思います。それでテークバックを「まっすぐ」引くことに時間を時間をかけたりします。そのうちに「ボールをラインに乗せるため」に練習に取り組んでいるのか、「テークバックを『まっすぐ』に引くため」に練習に取り組んでいるのかわからない状況になりがちです😅

 

ゴルフは「左足」、「右足」、そして「軸」が固定されて道具を右から左(右打ちの方の場合)へ動かすので、最終的には体は回転することになります。

 

おわかりにならない方はホテルや空港にあります(自動ではない)「回転扉」をイメージしていただくと良いでしょう。いくら「回転扉」と言いましても私たちが「扉を回転させる」わけではありませんよね😂? 私たちは「前に『まっすぐ』扉を押す」のです。私たちが「まっすぐ」に押しますと私たちの「まっすぐ」に押した力が回転扉の軸の影響で扉が「回る」運動に変わる仕組みです。

 

パッティングのストロークをしている際の私たちも同じで、いくらラインに対して「まっすぐ」に力を加えても体は軸を中心に「回転」してしまうので、グリップも「まっすぐ」な軌道ではなく「弧」を描いた軌道で動くことになります。したがってクラブヘッドも「弧」を描くように動くのです。

 

スコッティー・キャメロン氏も「パターヘッドの軌道がストレートということはあり得ない」と言っています。また余談ですが、パットの名手の藤田寛之選手は番組の中で軌道の話ではありませんが、フェースの向きに関しまして「チラッ」と「フェースの向きを『まっすぐ』にしようと練習している選手で実際にボールをライン上に出せている選手は見たことがない。自分はフェースの向きに関してはそれほど注意を払っていない」という内容のことを話されておりました。これも「『まっすぐ』求めりゃ『まっすぐ』得られず」の一例だと思います。

 

・・・というわけで、この「弧」を描くのが「道理」に合った動きとなりまして、道理に合った時」にボールは「まっすぐ」に転がるのです。

 

お話してまいりましたようにクラブヘッドは「弧」(ゴルフ会では「In-to-In」と言ったりしますね)を描くのが道理なので、クラブも「弧」を描きたくなる道具を選ぶのが「道理」に合っているということがおわかりいただけると思います。では、そのような道具とはどのような道具でしょうか? それは「ノンフェースバランス」(のパターということになります。「ピン型のネック(クランクネック)」、「フレアネック」、「L字パター」などがそれに当たります。

 

※ ノンフェースバランス:手のひらの上にシャフトを乗せたときにフェースのトウが下に落ちるもの。

 

『まっすぐ』に引いて『まっすぐ』出しやすい」が売りの「フェースバランス」)パターはクラブヘッドが目標へまっすぐに出て行こうとするので、「弧」を描こうとする体と「ケンカ」をすることになり、通常では右に押し出し、それを無意識に嫌って引っ掛ける傾向があります。また最近の超重量のパターではミクロな世界のことではありましょうが、「一回一回、手や腕の体の動きと『ケンカ』」するので筋繊維にかかる負担や損傷を私は心配します。

 

※ フェースバランス:手のひらの上にシャフトを乗せたときにフェースが空を向くもの。

 

さて、「ノンフェースバランス」の話に戻しますと、アイアンもユーティリティもウッドも皆「ノンフェースバランス」だということがわかります。本来はパッティングのストロークスウィングも同じであるはずです。今、話題になっている🌻渋野日向子選手🌻のコーチは「弧」になっていない彼女のスウィングの癖がパターから来ているということを見て取って、「スウィングとストロークは同じであるべき」ということで、同選手のパターをPING社の「ノンフェースバランス」のパターに変えさせたそうです。そのパターはもちろん全英女子オープンで優勝した際に使用していたものです。

 

ハイ、今回はゴルフに関するお話をずいぶんとしましたが、申し上げたかった一番のことはクラブヘッドを『まっすぐ』動かそうとすること」捨てませんと、ボールを思ったラインに『まっすぐ』転がすと」を得ることは出来ないということです。

 

最後にうまく行っていれば今回お話してまいりました事柄に反していても何も問題はございません。実際に道理に反していてもパッティングが上手なプロはいますからね。今回の話題は「うまく行っていない方のためのもの」とご理解ください。

 

 

Don’t Worry. Be Happy🍀

 

今回もお読みいただきまして有り難うございました🍀

<2019年8月14日法話>

 

 

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