『現代の名器を支える過去のカーボンヘッドドライバー』

 

 

今回はカーボンヘッドドライバーについて講義をしましょう。

 

なぜなら、この過去の名器たちが今最新鋭テーラーメード社のM2ドライバーやキャロウェイ社のGBB EPICドライバーをはじめとした現代の名器たちの誕生に貢献しているからです。

 

「でも、M2などの現代の名器たちはカーボンヘッドドライバーではなく、チタンヘッドドライバーなのにどうして過去のカーボンヘッドドライバーたちがどこに貢献しているの?」

 

という質問が出てきそう👂ですね。

 

 

 

❑ 過去のカーボンヘッドの功績

 

 

先程の質問にお答えしますと、それはM2EPICといったドライバーたちが

 

 

カーボンコンポジットクラブである

 

 

という点にあります。

 

 

 

コンポジット(COMPOSITE)という言葉は

 

 

「複合」

 

 

という意味ですから、カーボンコンポジットクラブというのは

 

 

カーボンと◯○の複合素材で出来ているクラブ

 

 

ということになります。

 

 

カーボン炭素繊維を製品化したものですね。

 

そのカーボンは現在ヘッドに主流として使われているチタンよりも軽いので、

 

重量配分に余裕ができる😄

 

わけですね。

 

使用できる「余った重量」をクラブヘッドのいろいろな部分に使いまわす(← このことを重量配分と言います)ことで、弾道の高いボールが出やすいように配分したり、スピン量の少ないボールが出やすいように配分したりすることが可能になるのです。

 

 

 

そういうカーボンの特性があるわけですが、

 

「はい、それではカーボンを使いましょう」

 

とすぐに運ぶわけではありません。

 

カーボンをクラブヘッドの素材として使用するには

 

それを加工する技術が必要

 

となりますよね。

 

その加工技術は一朝一夕に身に付くことではありません。

 

そこでクラブメーカーは将来に向けてカーボン素材のクラブを発表しながら、そのクラブの効果や問題点を検証しつつ技術を磨いてきたのです。

 

それではカーボン素材のドライバーの幾つかを振り返って見ることにしましょう。

 

 

 

❑ 過去のカーボンヘッドドライバー

 

まずご紹介しますのが、世界初のカーボンヘッドドライバーである

 

 

ミズノ社のバンガード

 

 

です。

 

 

 

 

このクラブは1983年に発売され、その年の春に開催された静岡オープンゴルフトーナメント中島常幸(※)選手が使用し、早速優勝をモノにしました。

※ 今は「嶋」の表記ですが、当時はこの「島」の表記でした。

 

この頃、須崎は中島選手の大ファンだったので、この全く新しい素材のドライバーが欲しくて欲しくて仕方がありませんでした😅 

 

しかし、ナニブン、須崎はまだ高校生でしたし、このクラブは確か10万円前後したので諦めざるを得ませんでした😥

 

須崎はこの年の静岡オープンをテレビで観戦していたのですが、今でも中島選手が舞台の静岡カントリー浜岡コース最終18番ホール、ホテルに向かって打ち上げていくPar4で、このバンガードLXで放った糸を引くような低い弾道で同伴競技者のドライバーをはるかに越えた一打が脳裏に焼き付いています。

 

その印象的な弾道を見て物欲が芽生えました😅

 

そのクラブの印象をインタビューで聞かれて中島選手は

 

「やさしく打ててビックリしている」

 

という内容の答えをしていました。

 

しかし、その後、またパーシモンのウッドクラブに戻してしまいました。

 

中島選手にとっては

 

「そのクラブのやさしさがスウィングを甘くする」

 

ということで元に戻したと話していたように覚えています。

 

 

 

次にご紹介させていただきたいのが、

 

 

キャロウェイ社のC4

 

 

というカーボンヘッドドライバーです。

 

 

 

 

このクラブは2002年に発売され、その年の米国LPGAツアーの賞金女王に輝いた(年間11勝😱 3億円前後の獲得賞金😱)アニカソレンスタム選手によって使用されました。

 

目新しさから注目はされたものの、クラブとしてはそれほど人気が出ませんでした。

 

 

 

ここにご紹介しました2本のドライバーは

 

 

フルカーボンヘッド

 

と申しまして、ソールなどの一部以外は「すべてカーボン素材で出来ている」クラブです。

 

カーボン素材の加工というのは技術が難しいらしいので出来上がったフルカーボンヘッドのクラブは高価になります。

 

 

一方、先程も触れましたようにカーボン素材を使っていても、他の金属と複合でヘッドが出来ているものを

 

 

カーボンコンポジットヘッド

 

 

と言いまして、こちらは過去にもたとえばプロギア社のDUOのような名器がありました。

 

カーボン素材の加工に関する技術はゴルフクラブメーカーよりも繊維メーカー釣り具メーカー(竿の作成時にカーボン素材の加工技術が必要)、テニスバドミントンのラケットメーカーが持っています。

 

そこで、そういったメーカーが自社の加工技術を引っさげてクラブ作りの世界に入って来ることがあります。

 

その代表格が

 

ヨネックス

 

でしょう。

 

ヨネックス社は過去にも空気抵抗を考慮した複雑なヘッド形状をカーボンヘッドで作成しました。

 

それが

 

エアロナ300

 

です

 

 

 

さて今回は多くのアベレージゴルファーには「クラブヘッドの素材」としてはあまりピンと来ないカーボンクラブヘッドについて一緒に学んできました。

 

最初に申し上げましたように本日ここで見て見てきたようなクラブたちの成功と失敗M2EPICといった現代を代表する優秀なドライバーにその遺伝子が受け継がれていることを知って、その現代の名器たちをあらためてご覧になるのもよろしいのではないでしょうか。

 

 

今回もお読みいただきまして有難うございました😃

また一緒に楽しみましょう!!