『アプローチウェッジを知ろう!』



今回は一緒にアプローチウェッジ(以下AW)について知識を深めたいと思います。

 

私はよく生徒の皆さんに

 

「ゴルフは『創造性のスポーツ』なんだから、『型にはめ過ぎること』はいけませんよ

 

ということを申し上げます。

 

 

私は「ゴルフを習う」ということは、

 

生徒さまの方が「言葉をとても重視する」という意味で

 

スポーツの中では独特ではないかと思います。

 

「動きを頭で考える」

 

と言い表すことも出来ます。

 

 

頭で考えることはもちろん大切なのですが、

 

それが過ぎて固定観念になってとらわれて、「そのこと」にしがみついてしまうようになる

 

とゴルフの上達には障害となってきます。

 

 

さて、今回の主役であるAWにつきましても

 

「アプローチはいつもAWでやるものだと思っていた😅」

 

というのも、そうした固定観念の一つです。

 

もちろん、私は

 

AW一本やりではダメ❎と申し上げているわけではありません

 

ので、誤解のないようにお願い致します。

 

それで機能しているのであればまったく問題ございませんよ

 

 

さて、それでは今回のメインテーマである

 

アプローチウェッジ

 

 

 

 

について一緒に学んでいくことにしましょう。

 

 

【アプローチウェッジが誕生した背景】

 

私は1980年代のはじめにゴルフをはじめましたが、その時のアイアンの基本セットというのは、

 

3番〜PW(ピッチングウェッジ=以下同様)、SW(サンドウェッジ=以下同様)

 

9本セットでした。

 

 

今(2017年)は

 

5番〜PW、AW、SW

 

8本が主流ですね。

 

中には7番からしかセットに入っていないものもずいぶん見られるようになってきました。

 

・・・というわけで、1980年代以前のアイアンセットにはAWは入っていなかったんです。

 

それではどうしてアイアンセットの中にAWが入るようになったのでしょうか?

 

1980年代のPWの基本ロフト角は48度でした。

 

私が大学時代に使用していたミズノプロ MS-1のPWのロフト角も48度でしたね。

 

そしてサンドウェッジの基本ロフトは56度でした。

 

当時はまだ1番アイアン(ドライビングアイアン)を使用していたプロもいましてその場合のセッティングは、

 

 

<ウッド>

W1、W3

 

 

<アイアン/パター>

1番〜PW、SW、パター

 

 

でしたし、またパワーヒッターでないプロやアマチュアはウッドを3本入れていたので次のようなセッティングになっていました。

 

 

<ウッド>

W1、W3、W4

 

<アイアン/パター>

2番〜PW、SW、パター

 

 

ですから、これでもうルールで定められた14本になってしまうんですね。そもそも

 

AWが入る余地が無い

 

わけです。

 

・・・ですが、プロも徐々にショートゲームの大切さを認識し始めて、たとえば中嶋常幸プロ(当時は「中島常幸」でしたが)などはウッドを2本にしてサンドウェッジを2本入れていました。

 

当時はアプローチウェッジという呼び方ではなく、主に

 

「フェアウェイ用のサンド

 

「バンカー用のサンド

 

と呼ばれていました。

 

中嶋常幸プロが✨日本人としてはじめて優勝した1985年のダンロップフェニックストーナメントでは新調したフェアウェイサンドが貢献し、名物ホールの13番ではバックスピンで直接カップに放り込むイーグルが生まれました。

 

その後、このフェアウェイサンドはミズノより発売されまして、中嶋プロのファンであった私はもちろん購入致しました😄

 

ソールの削り方に工夫がされていて抜けが良く、非常にスピン🍥🍥🍥がかかった記憶があります。

 

そのフェアウェイサンドが入ってPWからのロフトが48度、52度、56度と4度ピッチ(差ということですね)になりまして、それまでSWとPWの中間距離でコントロールせざるを得なかった距離が打ちやすくなりました。

 

中嶋プロの話より少し前に発売されましたジャンボ尾崎プロ使用のブリヂストン MTN ⅢのアイアンセットにはP/ S(ピッチングサンド)という形で現代のアプローチウェッジに当たるクラブが1本多く入っていました。



そういったわけでアプローチウェッジのご先祖様に当たるクラブが誕生してきたわけですが、そのクラブが「アプローチウェッジ」としての名前を確立するのは

 

「飛距離が出るアイアン」の発売がきっかけ

 

です。

 

「飛距離が出るアイアンの発売がどうしてアプローチウェッジにつながるの?」

 

とお思いになられた方も少なくないと思います。

 

それはこういうことです。

 

プロなどが主に使用する5番アイアンの標準ロフトが27度としますと、「飛距離が出るアイアン」のロフト角はその多くが23〜24度になります。

 

中には5番アイアンで22度のロフトのものもあります😨

 

仮に「飛距離が出るアイアン」の5番アイアンのロフトが24度としますと、これは昔の「4番アイアン」のロフト角なのですね。

 

・・・ということは「飛距離が出るアイアン」のPW(43〜44度が多い)は昔の「9番アイアン」のロフト角になります。

 

バンカーから上げる目的で使用するSWはロフト角を少なくすることが出来なかったため、PWとSWとの間には11〜12度のロフト角の開きが出来てしまって、大きな飛距離のギャップが生まれてしまうことになります。

 

『その距離のギャップを埋めるクラブ』として登場したものがアプローチウェッジ(50度が多い)

 

というのが道具としてのアプローチウェッジの正しい認識です。

 

その50度、52度といった・・・さまざまな角度に

 

メーカーが「アプローチウェッジ」という名前を付けた

 

のです。

 

ちなみにこの名前は

 

「日本だけで有効」

 

で、欧米ではそのクラブの性質通り、

 

「Gap(ギャップ) ウェッジ」

 

と呼ばれています。

 

「距離のギャップを埋めるウェッジ」というクラブ本来の意味合いですね。

 

私はレッスンをしていて「アプローチウェッジ」という名前は誤解を招くのではないかと思っています。

 

LW(ロブウェッジ)も、SWも、PWも「アプローチ用のウェッジ」、つまり、「アプローチウェッジ」なのですから・・・😉

 

その名前が付いているおかげで、

 

「自己流でやっていらっしゃる方の『クラブ選びがシンプルになる』という利点」

 

はありますが、

 

「アプローチに適しているクラブ」

 

という誤解を招きかねないネーミングだと思います。

 

それではその誤解・・・固定観念ですね・・・を避けるために、最後にあなたのアプローチウェッジがどこで活躍するクラブなのかを見ていくことにしましょう。

 

意外に守備範囲が広いことに驚かれる😱のではないでしょうか?

 

【AWを使い切ろう!】

 

① フルショット

 

7番アイアンなど同じにフルショットでも使用しましょう! 

「フルショットでは使ってはいけない」と思っていらっしゃる方もいらっしゃいます・・・もったいないです😥

 

② アプローチ

 

もちろん今まで通り、アプローチにも使用しましょう!

芝生が薄めのところではSWよりも成功確率が増えます。

逆にラフに沈んでいるボールはSWの方が得意です。

 

③ 遠い距離のバンカーショット

 

SWで届かないバンカーショットはAWの出番!

 

④ 雨の日の芝からのサンドウェッジショットの代わり

 

バウンスが少ないAWが有利ですよ!

 

 

 

今回もお読みいただきまして有難うございました😃

また一緒に楽しみましょう!!