『クレイグ・スタドラー』
【テーマ:ゴルフ雑談】
このテーマでは皆さんが、ゴルフ仲間や接待先、あるいは上司の方とゴルフ談義が出来るように「ちょっとしたネタ」をお話しようと思います。お楽しみください。
/////////
本日は、クレイグ・スタドラー選手をご紹介しましょう。
彼はセイウチに似ているので、昔から「ウォーラス(Walrus・・・セイウチ)」と呼ばれています。ほとんどの場合、セイウチのワンポイントのあるゴルフシャツを愛用していて、ヘッドカバーはセイウチで、セイウチはキャディバッグにもいます。
偶然ですが、二人ともメジャー大会のマスターズ・トーナメントで優勝していまして、また二人とも力量的にはメジャー大会にもっと勝っていても不思議はない選手たちなのですが、それが彼らの唯一のメジャー大会優勝だったことも共通しています。スタドラー選手は1982年(その年の賞金王)、カプルス選手が1992年とちょうど10年違いでの優勝です。
また二人とも「個性を遠慮無く存分に発揮して」愛されている点でも共通しています。
・・・が、その個性の現れ方には大きな違いがあります。
フレッド・カプルス選手(フレディー)は私の中では「自由気ままな飄々としたアメリカン」
一方スタドラー選手は「短気な選手」(英語でショートテンパーと言います)ですぐに頭に血が上ります。
「頭に血が上る」選手は一般に好かれませんが、このスタドラー選手はそれでも人気がありまして、そこが彼のなかなか真似のできない持ち味と言えるでしょう。
私はゴルフを始めた1981〜2年頃、スタドラー選手のファンでした。
技術的にはドライバーは飛ぶ、アイアンはうまく、アプローチ、バンカーショット、パッティングと穴がない選手でした。
ここからすみません、少しオタク話になります。
絶頂時の1982年当時彼はドライバーにマグレガー社のトミー アーマー693、3番ウッドがトニー・ペナ(当時の名手が結構愛用していました)、レインボー社(日本人のゴルフクラブオタクでも知っている人はほとんどいないメーカーだと思います)のアイアンにウィルソン社のR90ウェッジに8813という名器のパターを使っていました。
その頃、自分が日本ではなかなか手に入りにくいレインボー社のアイアンやR90ウェッジ、8813パター(復刻版の市販品)を購入しようと夢見ていたことを思い出します。
ドライバーの693は当時ジャンボ尾崎選手も使用していまして、1本35万円以上、トニー・ペナの3番ウッドもまた高価で初めから念頭にありませんでした。本物の8813パターも数十万円で、今のスコッティー・キャメロンのツアー支給品と同じような値段だったので、市販品で我慢しようと思っていました。
さあ、オタク話はここまでにしてスタドラー選手のご紹介を続けましょう。
彼は短気だったので、ショットが気に食わないとクラブを高く放り投げて、下を向いて頭を振ったり、使用したクラブにアタってものすごい勢いでキャディーバッグに突っ込んだり、顔を真赤にしてクラブを叩きつけたりしていました。
ギャラリーは彼のそうした行為を半ば待っているような感じさえしました😁
もちろん、皆さんは彼のことを真似てはいけませんよ😁
彼は、そのように短気な人でしたが、反面可愛らしい、チャーミングでユーモラスな人でもありました。
彼はあるトーナメントで小さな木の下に行ったボールを打つのに膝を付けてスウィングする必要に迫られ、スラックスが汚れるということで膝の下にタオルを敷いてペナルティーを受けたことがありました。
一見、そういうことをしなさそうな彼が、身だしなみを気にするところが可愛かったです。
その裏腹が人を惹きつけたのでしょう。
彼の何とも言えぬ微笑みやイベントで見せるジョークやおちゃめな姿は人を喜ばせました。
その彼は日本にも度々来ていて、1987年のダンロップフェニックストーナメントで優勝しています。また、丸山茂樹選手と千葉の太平洋クラブ市原コースでマッチプレーのイベントを行ったりもしています。
現在は彼は米国シニアツアーの選手として試合に出場しています。
お楽しみいただけましたでしょうか?
お読みいただきまして有難うございました。