『とある上司のゴルフ奮闘記』

【テーマ:プチレッスン】

こちらのテーマでは皆さんに私のレッスンの「氷山の一角」を披露させていただこうと思います。お楽しみください。

※ 私のブログの記事は右打ちの方用として書いています・・・左打ちの皆さま、ごめんなさい。お手数ですが、左右を読み替えていただければ幸いです。

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本日は私が銀行員時代に行いました・・・ということはゴルフコーチとしてはアマチュアだった時のことです・・・上司(以下Aさん)のゴルフを再生するプロジェクトについてご紹介しましょう。

Aさんが私の上司として赴任していらした際(1998年)のゴルフの状況というのは、

12年ほど前に出したベストスコア87をその後切ることが出来ずに「ゴルフがつまらなくなっていた」

というものでした。

技術的にはドライバー、フェアウェイウッド共にウッドが全く使えず、キャディーバッグの中身はプロギア社のタラコアイアン(※)の1番アイアンからアイアンがずらりと並んでいました。

※ プロギア社が発売したユーティリティーの元祖とも言えるクラブで、難しいロングアイアン(1〜4番アイアンのこと)がやさしく打てるということで人気があった。クラブヘッドが朱色で「タラコ」に似ていたので、このように呼ばれていた。

単身赴任でゴルフが出来る環境になり、一念発起してもう一度ゴルフに取り組もうと思われたということで、「須崎、ゴルフがうまいと聞いたけど、教えてくれないか?」とお願いされました。

人にゴルフを教えることは、その当時から好きでしたので、「よ〜し、せっかくなら、ベストスコア更新していただこう!」と了解しました。

最初に「須崎の言うとおりに道具を揃え直すので、ゴルフショップに付き合ってくれないか?」とおっしゃるので、二人でゴルフショップに行き、「予算に制限なし。須崎が決めたクラブを買ってセッティングにする」ということで、ドライバーからパター、使用球まで決めて購入しました。

頼まれた私は「クラブの機能性重視」ということで、以下のものを選びました。

【AさんのNewセッティング】

<ドライバー>
キャロウェイ ビゲストビッグバーサ 10度

<フェアウェイウッド>
キャロウェイ グレートビッグバーサ 4番、7番、9番

<アイアン>
キャロウェイ グレートビッグバーサ タングステン チタニウムアイアン 5番〜PW

<ウェッジ>
クリーブランドクラシック 588 49度/54度/60度

<パター>
オデッセイ トライホット2

<ボール>
タイトリスト プロフェッショナル90

全部で30万円以上だったと記憶しています。アイアン一色からウッドが多数入るセッティングに一気に変わりました。

さて、その後、冬季を除いて週1回、コースをラウンドする前にPGAツアーの名選手、ジム・フューリックがその昔練習していた練習場でレッスン&練習してから、その足でゴルフコースでラウンドレッスンという週末が続きました。

Aさんのことで、私がびっくりしたことがあります。

それは「何でも従う」ということで、一切疑念を挟まずに「これをしましょう」ということはやって下さいました。

ただし、理解が出来ないところは理解が出来るまで徹底的に質問を受けました。

今、この仕事をしていますと、Aさんの教わり方は効果の出る一つの方法だと思います。

それはどういうことかと言いますと、

第1に

「いったん先生としたなら、教えを信じる」

ということです。

以前『先生の教えは守るもの』という題でも私の失敗談をお話しましたが、先生、生徒の間に「疑い」が入りますと、どんなに良い教えでも、まず教えは効果はないと思っていただいて間違いありません。

ただし、一定期間・・・そうですね最低1年位でしょうか・・・言われたことに疑問を指し挟まずに真面目に取り組んでも成果が出ない時は、その時は「先生のそもそもの技量がない」、「先生の伝え方の技量が欠けている」あるいは「あなたと先生の相性が悪い」ということですので、スパっとその先生から身を引いて別の先生を求めるべきです。

そして第2は

「わからない点はわかるまで説明を求める」

という姿勢です。

1回、2回聞き直すと普通の方は「先生に悪いかな?」とおわかりになったとは思えないお顔で「なるほど」などとおっしゃって、引いてしまわれることが多いとお見受けします。

「後にわかる」ということもありますが、私はおわかりになるまで、しつこく食い下がることが大切だと思います。

教えている方は仕事なので、教えていることを相手に伝える技量を持ち合わせているはずです。

ご遠慮無く、食い下がりましょう。

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そうした態度でレッスンに臨んでおられたAさんですが、コースでは1打、1打「このクラブで、こういう考えで、この点に留意してショットする」というように1打1打指示を出し、その指示通りにトライすることで徐々に成果が出て、半年後には13年間更新できなかった。ベストスコアを更新する85を記録しました。

教えていただけでなく、Aさんから教わったこともあります。

「効果的にレッスンを受ける方法」もその一つですが、さらに一つ技術的なことと創造性の大切さを教わりました。

具体的には次のことです。

一緒にラウンドしていたコースはアウトコースが比較的林間コースになっていまして、ティーショットを曲げますと林からの脱出を要するんですね。

ある日、2番ホール(Par4)の左90度ドッグレッグのホールをラウンドしていた時のこと。

Aさんがティーショットを右にスライスさせてボールは林の中に消えていきました。

Aさんがティーショットでに使用したドライバーをそのまま手にして林に向かうので、「Aさん、クラブ、そのままでよろしいですか?」と聞きますと、「うん、このままでいいよ」とおっしゃいます。

私は、

「どういうことだろう?? アイアンでなくていいのかな?」

と思って観ていますと、そのドライバーで見事に林から脱出に成功されました👀

「ドライバーで脱出するんですね?」と声をかけましたら、Aさんことも無げに

「ああ、そうだよ。だって須崎、ある程度飛距離を出して、一番低い球を打つのに適しているのはロフトのないドライバーじゃない」とおっしゃいました。

「それは確かに・・・」💡!と思いました。

その後もそのドライバーショット??で脱出にことごとく成功されていました。

ドライバーはソールが広いのでアイアンとは違い、多少ダフってもソールが滑ってくれるので、そういう面でも理にかなっていると後で気がつきました。

また初心者や初級者の場合、クラブが大きいので「打ち損なわない安心感」もあります。

皆さんも直ドラ(地面からのドライバーショット)は無理でも、林からの脱出時にこの「プチ直ドラ」をお試しください。

ハマる方が必ずいらっしゃいます。

常識にとらわれることなく、素人がショットを発明できるのもゴルフの楽しみ😁の一つです。

ウッドでアプローチしてみたり、ユーティリティーでアプローチしてみたり、パターで林から脱出を試みたり、「子どもが遊ぶように」常識にとらわれずにいろいろ試してみてください。

その際、大事なことは「結果にとらわれないこと」ですね。

そして、一度や二度の失敗でやめてしまうのではなく、何ヶ月かかけて、そのショットの有効性を確かめる必要があります。

もしかすると、将来プロが当たり前に使っている技術をあなたが発見するかもしれませんよ!!

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お楽しみいただけましたでしょうか?

本日もお読みいただきまして有難うございました。